“サイゼリヤ おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ”の感想

サイゼリヤ おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ

理系経営者ならではの論理思考。
ツイッター、ネットニュースに取り上げられ、話題沸騰!


・店長には売り上げ目標を課さない。売上に責任を持つのは本社の商品開発部門。
・経営者や店長の仕事は「考えること」。現場でクタクタになるまで働くというのは、本来の役割ではない。
・経営者として会社を大きくしたいのなら、料理以上に教育への関心を持つべき。
・頑張っている人をほめてあげるのもよいが、もっと大切なのは従業員を公正に「評価」すること。人は正しく評価されると思うから頑張れる。そして、「評価」とはイコール「報酬」である。
・ある日突然、自社が潰れても、従業員たちが、他社で今より高い給料をもらって活躍できるだろうか、と想像してみる。
・量子力学によれば、すべての物質は「調和」した状態にあるが、同時に新たな「調和」に向かって変化している。つまり、万物はよりよい状態に向かって、永遠に変化し続けているのだ。
・お客様がその店の料理をおいしいと感じて、また店に来てくれるかどうかは、料理の品質と店の用途が合っているかどうかで決まる。
・自分の店はうまい」と思ってはいけない。それこそが悲劇の始まりだ。なぜなら、「自分の店の料理はうまい」
と思ってしまったら、「売れないのはお客が悪い。景気が悪い」と考えるしかなくなってしまうからだ。
・料理の味の良しあしの80%は食材の質で決まる。
・仕事とは「作業」の集まり。その作業の中で、時間の掛かるものを短くできないか、無くせないかと考えることが
、一番の効率化だ。
・いわゆる「失敗」と「成功」は、みんなを幸せにしよう」と頑張っているという意味では同じことだ。
・ある意味、ビジネスとは心を磨く修行の場のようなものだ。
・店で起きるあらゆる現象を観察し、可能な限り、数値や客観的データに置き換えて、因果関係を考えること。
・大切なのは、目標として追う数値を1つに絞ることだ。

項目内容
価格825円(税込)
発行日2016年08月03日
著者名正垣 泰彦 著
発行元日本経済新聞出版
ページ数224ページ
判型A6判
https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/2016/9784532198022/

Impressions and evaluation

飲食業界におけるサイゼリヤの成功の秘訣を探る一冊です。日経レストランの連載(2016年3月号をもって休刊)をまとめたものであり、既に10年以上前に出版されましたが、その内容は現在でも色褪せることなく、多くの示唆を与えてくれます。

まず印象的だったのは、サイゼリヤの店長に売上目標を課していないという点です。多くのチェーン店が売上目標を設定する中で、これは異色の方針といえるでしょう。創業当初、正垣氏は給与をもらわず、残り物で食事を済ませることで原価を上げずに経営を続けました。このような徹底したコスト管理と犠牲的精神が、サイゼリヤの基盤を作り上げたのです。

TPOS分類(TPO+style,ペガサスクラブの故・渥美俊一先生が提唱した考え方)という新しい視点での分析も興味深いものでした。この分類法により食事のシーンやスタイルに応じたサービスや商品開発が可能となり、顧客満足度の向上に繋がっています。

食べ物の評価についても、本書は見た目、食前の香り、味、食後の香り、価格といった多角的な視点から詳細に分析しています。これは単に味だけでなく、全体的な食事体験を評価するための重要な要素であり、サイゼリヤが多くの人に愛される理由の一つでもあります。

また、時折サイゼリヤに行きたくなる理由は、この本を読むことでより明確になりました。どこにでもあるという親近感と、価格の手頃さ、そしてその裏にある経営の哲学や手法が、このチェーンの魅力を支えています。正垣氏は、経営理念として「人のために、正しく、仲良く」を掲げ、その理念に基づいた経営を徹底しています。1年間に店長の5%が降格するという厳しい現実も、品質管理とサービスの向上を追求するための一環であり、これがサイゼリヤの成長を支えているのです。

最後に、本書はサイゼリヤだけでなく、飲食業全般に対する深い洞察と分析を提供しています。特に格安チェーン店の経営に関するあらゆる面の分析がされており、その内容は多彩です。簡潔ながらもよく考え抜かれた経営手法や、数式化された大切にすべき点、そして極限まで追求されたコストカットの手法は、飲食業に携わるすべての人にとって非常に有益な知識となるでしょう。

この本を通じて、サイゼリヤの成功の裏側にある努力と工夫を知ることで、飲食業の奥深さとその魅力を再発見することができました。正垣泰彦氏の深い知識と経験が詰まったこの一冊は、経営者だけでなく、すべてのビジネスマンにとっての必読書と言えるでしょう。

Impressive reviews from other watchers

Positive

サイゼリヤ創業者である正垣泰彦氏の外食産業の指南書です!
本書は、低価格、高品質で圧倒的な人気を誇る外食産業のサイゼリヤを創業した正垣泰彦氏による外食産業の指南書です。彼は同書の中で、自分のレストランの品をおいしいと言ってはいけないと言います。なぜなら、そういう仮定に立てば、お客が入らないのは景気が悪いとか、お客が悪いと、その原因を外側にあるものと決めつけてしまうからだと説いています。したがって、彼の経営哲学というのは、従来のように「よいものは売れる」という発想とは全く逆にあることが分ると思います。非常に興味深い内容であると同時に、示唆に富んだ一冊です。

https://honto.jp/netstore/pd-book_27959194.html

Negative

今サイゼリヤがとても人気が理由がよく分かった。ただ、この本は同じ内容の繰り返しが多い…。

https://bookmeter.com/reviews/107420214
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