“よくわかる宇宙ビジネス 日本初サラリーマン宇宙旅行者からの提言”の感想

よくわかる宇宙ビジネス 日本初サラリーマン宇宙旅行者からの提言

宇宙ビジネスは誰にでも関係がある時代へと突入している!

2021年は宇宙旅行元年ともいうべき変化の年でした。民間人も宇宙旅行に行ける、人工衛星を打ち上げられる、そんな時代の到来とともに宇宙にまつわるビジネス市場は日本国内だけでなく世界中で一気に拡大の機運が高まっています。地球上にあるモノ・サービスを宇宙に持っていく、それだけで新しいビジネスチャンスが生まれる――このまたとない好機に、さまざまな分野から宇宙の可能性を広げてくれるプレイヤーの参加を増やしたい。そんな思いから、少しでもわかりやすく、身近に感じられる宇宙ビジネスの入門的ガイドを1冊にまとめました。

項目内容
製品名よくわかる宇宙ビジネス 日本初サラリーマン宇宙旅行者からの提言
著者名著:稲波 紀明
発売日2022年07月21日
価格定価:1,100円(本体1,000円)
判型新書
ページ数208ページ
シリーズ星海社新書
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000366373

Impressions and evaluation

まず、宇宙に対する情熱と興奮が終始文面から伝わってきます。特に、一般のサラリーマンとして宇宙旅行※を実現しようとしているという点が趣深いです。この点は重要で,元ZOZOの前澤氏の宇宙への挑戦とは異なり、読者により身近に感じられるものになります。前澤氏の訓練や宇宙での体験がYouTubeで公開されているものの、プライベートジェットでの移動やロシアでの訓練など、どこか自分とは違う世界の出来事と見えていました.

※日本人初のISS宇宙旅行者が2021年の前澤氏.著者は,日本人初のサラリーマン宇宙旅行者(予定)という点で異なる.

参考:前澤氏チャンネルより

元IBMのシステムエンジニア※の肩書で、ヴァージン・ギャラクティック社のサブオービタル飛行に挑戦し受かっています。クラブツーリズムが取りまとめ役として関わっていたという点も、宇宙ビジネスがますます身近になっていることを感じさせます。2003年のコロンビア号事故から始まり、2005年の当選、毎年のイベントの詳細な記述は、富豪であれば書かないような一般人が体験するリアルな視点から描かれており、読者や一般人の心を引き寄せます。

※現経営コンサルタント,兼2022年INAMI Space Laboratory株式会社を設立

また、著者が契約を結んだ2005年から、2006年のネッカーアイランドでのリチャード・ブランソンとの交流、2007年の6G重力訓練、2009年の無重力訓練、2010年のスペースポート宇宙公開といった彼の17年に渡る取り組みは、まさに宇宙旅行が夢から現実へと変わるプロセスを示しており,宇宙ビジネスに対する興味を大いに掻き立てるものでした。

さらに、ALE株式会社による人工流れ星のプロジェクトや、宇宙ビジネスにおける衛生データの活用についての記述も非常に興味深かったです。例えば、青森県のブランド米「青天の霹靂」の品質管理に衛生データを利用するという話は、宇宙技術が日常生活にも役立っていることを示しています。

書籍の終わりにかけての稲波氏の足が義足であるという事実には非常に驚かされました。肉体的なハンディキャップを乗り越えて宇宙への夢を実現したことを示しており、その勇気と情熱に感動しました。

本書は宇宙ビジネスに関心を持つ人,まったく知らないところから現在の世界の流れを一人の体験に基づいて紹介されているので,ビジネスを知るのみに終わらず,宇宙への夢を追い求める勇気を得ることができます。

https://uchubiz.com/article/fea26947

Impressive reviews from other watchers

Positive

宇宙ビジネスに興味がある方の入門書として完璧な一冊。本書の一番の特徴は、著者の宇宙への情熱が終始ひしひしと伝わってきて、宇宙ビジネスへの勢いや期待感が感じられるところです。宇宙の話って最近新聞やニュースでよく出てくるけど、一般人が簡単に行けるところでもないし・・なんて考えている方、実は世の中には「一般人が簡単に宇宙に行くためにどうしたらいいか」、「宇宙空間を使ってより良い生活を実現するには」についてのプロジェクトが世界規模で動いているのです。しかも2030年までに状況が大きく変わると思われます。そのための基本的情報として何を知るべきかが本書にぎゅっと書かれています。

■宇宙旅行の決定がこんなに人生を変えるなんて
本書全体を通して内容の濃さと熱量の高さにずっと感銘をうけながら読みました。実は著者、まだ宇宙には行っていません!なんなら17年以上待っています。本書の途中でそれに気が付き、驚きました。自分だったら「詐欺にあった」と思って落ち込んでしまうかもしれません。
しかし著者は違いました。宇宙旅行に行くために、イベントに参加したり、本が出せるほど知識を蓄え、2023年には宇宙関係の会社まで立ち上げるほど。
この方に限らず、宇宙に関わる方ってエネルギッシュな方が多く、勢いのある分野であることを感じました。

■色々なプレイヤーがわかる
宇宙輸送・衛星インフラ・火星探索などなど、宇宙と一口に言っても様々な分野がありますが、具体的な企業名(日本中心)をあげて紹介されており、参考になります。
どの企業も、宇宙ビジネスニュースではよく出てくるところなので、宇宙ビジネスに興味ある方はよくチェックした方がいいです。

https://booklog.jp/users/rocobooks/archives/1/4065280648

Negative

宇宙旅行を17年前に予約した著者による、宇宙ビジネスの今を紹介する本。宇宙ベンチャーがわんさか出てくるので活気があるのがよくわかる。 話としては分かりやすいか企業紹介が唐突に来るので少し読みにくい気はする。

https://bookmeter.com/reviews/108963337
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