バチェラー<シーズン5:長谷川惠一さん>を観終わった感想【波風たたないシーズン】

ロケーション


今シーズンの舞台はメキシコ。カリブ海の透き通った海やコロニアルな街並みを背景に、非日常感を全面に押し出していた。
マリアッチの生演奏・タコス・死者の日の骸骨フェイスペインティングなど、現地文化を物語の核に据えた演出が多く、視覚的にも鮮烈。
花火のあと女性陣がプールに飛び込むシーンや、帰国後の橋でのキスシーンは“旅の高揚感→現実への接続”を象徴するカットとして印象的だった。

MC陣

レギュラー陣(今田耕司・指原莉乃・藤森慎吾)の掛け合いに、シーズン5は片寄涼太が加入。
片寄の“チャンスは前髪しかない”論(第5話)は番組テーマを端的に示す名言として話題に。
 ※片寄涼太さんの「チャンスは前髪しかない」という言葉は、ギリシャ神話に登場する「カイロス」というチャンスの神様が由来
 「母に言われたんです。『チャンスの神様には前髪しかないから、通り過ぎてから後ろ髪をつかもうと思ってもできない。チャンスが来たと思ったそのときにつかまないと』と」
全体的に毒舌よりも洞察と励ましが多く、穏やかなシーズンのトーンと呼応していた。

話の中身と構成

16人スタートで人物を把握しやすく、エピソード進行もシンプル。
争いが少なく2on1や意外な展開は控えめだが、第5話だけは脱落と“Stolen Rose”絡みで一気に動いた。
脱落理由の説明が薄く、視聴者が“なぜ?”と想像する余白が大きい点は賛否が分かれた。

バチェラー(長谷川惠一)について

40歳でバチェロレッテS2出身という異色経歴。バスケ選手→経営者への転身や“言葉足らず”な一面がポンコツ可愛いと評された。
ルックスや富より“性格相性”を重視しており、選択基準が穏当すぎて尖りが弱いとの声も。
序盤は感情が見えにくかったが、終盤にかけて恋愛感情が表に出て視聴者の没入度が上がった。

注目しっぱなしな女性陣

全体として“がめつい”キャラが不在で、仲間意識が強い和やかなハウスだった。

西山真央(元建設会社・広報)──ヘリデート以降の存在感と落ち着きが抜群。
月田侑里(元外資系・法人営業)──客観視しすぎてStolen Roseを使わず第5話で脱落。
竹下理恵(メイク講師)──Mud Bathで病を打ち明ける真摯さが光った最年長。
大内悠里(飲食店経営)──短髪・金髪で努力家、Stolen Roseを獲得し終盤まで牽引。
鈴木光(カフェ店長)──ローラ風の話し方でMC人気が高いが、視聴者とは好みが分かれた。

演出と映像美

ドローンと手持ちを織り交ぜ、ビビッドな色調でメキシコの熱気を強調。
夜景×花火→プールや、砂漠バギー走行→夕焼けのクローズアップなどコントラスト重視の編集。
画面全体に暖色を足して“太陽と情熱”を感じさせつつ、骸骨メイクで時折ダークなアクセントを入れる工夫があった。

恋愛リアリティとしてのリアリティ度

序盤は“誰が残るか”を多くの視聴者が的中させたが、第5話以降は読めない展開が増え没入感が上昇。
台本臭は薄く、感情表現の不器用さや沈黙の長さがリアルに映った。
反面、ドラマティックな衝突や劇的演出が少なく、バチェラーの決断理由の説明不足が“リアルなのに消化不良”という評価も。

過去シーズンとの比較

S1〜S4より女性同士のバチバチが激減し、バチェロレッテS2に近い“穏やかで大人”な空気。
“16人→少人数”の削り方がシーズン3に似て視聴者が関係性を追いやすい構成。
波乱要素が少ないため、S2・S4の“ジェットコースター感”を好む層には物足りなく映る可能性がある。

エピソードごとの印象的なシーン・セリフ

第3話──マッドバスwith 竹下さん
第4話──死者の日の骸骨フェイスペインティング、2on1デートで張りつめた空気が走り、シリーズ屈指のビリビリ感。
第5話──片寄の“チャンスは前髪しかない”発言とStolen Rose騒動でシーズン最大の転調。、花火プールシーンで映像美が頂点に。(本当はこの花火は大内さんと見る予定だったのにね)

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