時間を意識することこそ、優秀さの本質かもしれない

社会人として、あるいは一人の人間として、長く生きてきた中で痛感するようになったことがあります。それは「時間を意識できるかどうか」が、行動や成果の質を決めるということです。

1. 優秀な人は、時間を「区切って」使っている。

彼らは物事に取り組む際、常に出口戦略を意識しています。たとえば「このプロジェクトは1ヶ月で結果が出なければ撤退する」といったように、時間の制限をあらかじめ設けて行動しています。

こうすることで、うまくいかないものに過剰なエネルギーを注がずに済みます。つまり「サンクコスト(埋没費用)」に引きずられない判断ができるのです。

2. だからこそ、行動が速く、気づきも早いのです。

タイムリミットを設けることで、短期での検証が可能になります。「早く始めて、早く失敗し、早く軌道修正する」――この姿勢が、結果として成功確率を高めているのです。

3. また、他人の時間にも配慮しています。

優秀な人は、会話や議論においても「相手の時間を奪っている」という意識があります。そのため、話を簡潔にまとめたり、相手のニーズに的確に応えたりすることができます。自分の欲求やエゴを出すことよりも、相手の目的を達成することを優先しているのです。

4. 「やり切る力」や「情熱」は、時間が限られているからこそ生まれます。

締切や期限があることで、集中力が高まり、やり切る力が生まれます。時間が無限にあるように感じているうちは、どうしてもダラダラとした行動に陥ってしまいがちです。


自分自身が時間の大切さに気づいたきっかけ

「時間を意識することの重要性」に本格的に気づいたのは、アラフォーに差しかかった頃です。きっかけは、いくつかの“やりたいこと”に着手できずにきた自分を振り返ったことでした。

1. 結婚という人生の節目を後回しにしてきたこと

30歳までに結婚相手を見つける、というのは一般的な一つの目安かもしれません。かつては「いつか良い人が現れたら」と思いながら、気がつけばその“いつか”を行動に移すことなく年月を重ねていました。

出会いの数がそもそも少なかったことに加え、趣味や勉強など一人の時間を楽しむことに満足してしまっていた点も大きな原因です。

しかし、30歳後半になると、婚活市場の年齢制限や体力・見た目の変化、友人たちの家庭との対比など、現実的な壁が目の前に迫ってきます。ここでようやく、早く動いていれば違う結果もあったのではないかと痛感しました。

2. 休日を「休むだけの時間」として浪費していたこと

以前は、休日を「体を休める日」として過ごしていました。何となく起きて、予定を立てることもなく1日が終わる。そんな日々が続いた後に残るのは、「もっと有意義に使えたのではないか」という後悔だけでした。

そこで「週末63時間(=金曜17時~月曜8時)」を意識し、旅行や創作活動、スキル習得に使うように意識を変えていきました。こうして初めて、「時間は意識しなければ簡単に消えていく」という事実を実感しました。

3. 大人になってからの勉強習慣が続かない現実

アラフォーになると仕事でも責任が増し、新しい分野にも対応しなければなりません。知識のキャッチアップが必要になる一方で、学習に割ける時間はどんどん減っていきます。
学ぶ必要性は強く感じているものの、計画だけ立てて終わってしまうことが多く、結局は勉強が日常に定着しないまま時間だけが過ぎてしまいました。

「やらなきゃ」と思いながらも行動に移せない自分に、無力さを感じることもありました。だからこそ、「時間を区切って取り組む」「小さく始めて定着させる」ことの重要性を、より深く理解するようになったのです。


今後への決意

これらの経験を通じて、「もっと早く動けばよかった」と何度も思いました。ですが、それと同時に、「気づいた今この瞬間が、一番早い」という考えも持つようになりました。

時間を意識することは、目標達成のための効率だけでなく、自分自身の人生をより深く理解し、充実させるための土台になるのです。

人生は短く、そして有限です。だからこそ、「今」という時間にどう向き合うかが、自分の未来を大きく変える鍵になると信じています。

Don`t copy text!